• 介護業務の裏で発生する無駄な仕事をとことん改善するための実践を発信しています

こんにちは。介護士のyooshです。

【ポジティブな議論は最高】

抽象的な議題

先日、うちの施設で研修が実施されました。

内容は、部署の垣根を飛び越えたグループワーク。

議題は

「この施設をどんな施設にしたいか」

です。

 

なんとも抽象的な議題です。

 

こんな議題で話し合うことになったのは理由があります。

ここ最近でネガティブな事柄が立て続けに起こったからです。

「骨折事故」「誤薬事故」「苦情」等々、、、です。

 

で、「もう一度みんなできちんと考えよう」と上層部が考えたようです。

なので、こんな抽象的な議題で話し合うことになりました。

 

抽象的な議題で始まった議論ですが、結果的には非常にGoodでした。

少なくとも、僕にとってはGood!な議論の場であったと思っています。

 

理由は2つ

  • 同じ思いを持つ職員が他部署にいることがわかったこと
  • 抽象的な話題から、比較的具体的な事柄まで話題が及んだこと

です。

(部署が違うこともあり、行動プランまでは落とし込めませんでしたが)

抽象的な思いから具体的な事項へ

最初は

「利用者さんが、本当にここに入所してよかったと思える施設」とか

「自分の親に、安心して入所してもらえるような施設」とか

「自分がここで働いていることを、友達に自慢したくなる施設」とか

「新しく来た職員が、ここに来てよかったと思える施設」とか

「みんなが笑って働ける施設」とか

そういった抽象的な回答から始まりました。

 

で、↑で出た意見は少しずつ具体化されていきました。

「利用者さんが、本当にここに入所してよかったと思える施設」「自分の親に、安心して入所してもらえるような施設」=「職員が利用者さんに向き合って、最善のケアをしている」

「自分がここで働いていることを、友達に自慢したくなる施設」=「この施設で得たスキルを別の場所で生かすことができる人材になれる」

「新しく来た職員が、ここに来てよかったと思える施設」=「丁寧に教えてもらえる」「いつでも質問ができる」「長所を生かすことができるよう、先輩職員が配慮してくれる」

「みんなが笑って働ける施設」=「定時に帰宅できて、生活のバランスが取れる」

てな感じです。

 

この次にポイントになったのが「時間」です。

「利用者さんへの最善のケア」

「丁寧に教える」

「いつでも質問できる」

「定時に帰宅できる」

などの項目は共通して「時間」に関係してきます。

 

「利用者さんへの最善のケア」をするには、各利用者さんにかける「時間」を増やすことが必要です。

「丁寧に教える」にも「時間」が必要です。

「いつでも質問できる」のも、「質問者」「返答者」双方に「時間」があるからです。

「定時に帰る」ためには「時間内」に仕事を終了させる必要があります。

 

で、次にこの「時間」を「いかに生み出すか」という話題に移りました。

 

結果「ムダが多いよね~」という結論に至りました。

  • 無駄な動き(「3階の職員は何で毎回コピーのために1階に行かなあかんねん」とか)
  • 無駄な探しもの(「必要なデータがPC上のどこあるか、いっつもわからへん」とか)
  • 無駄な書類(「チェックリストなんぼほどあんねん」とか)

 

無駄をなくして「時間」を生み出す必要があるよね。

と、こんな風に意見が少しずつ具体的になっていったわけです。

 

この「無駄をなくして時間を生み出す」というのは、僕が常に思っていることとピタリと一致します。

「仕組み」で解決

ちなみに僕の「どんな施設にしたいですか?」への抽象的な回答は

「あまり努力しなくても、何だかうまく行っちゃう施設」です。

わかりにくいですね。

 

少し具体的に説明すると

「個々人の努力に依存せず、様々な問題が『仕組み』で解決できるようになっている施設、もしくは『仕組み』で解決しようとする職員がたくさんいる施設」

です。

 

例えば「必要なデータがPC上のどこあるか、いっつもわからへん」とう問題を解決する時。

「『〇〇ファイル』は『△△フォルダ』の中の、『☓☓フォルダ』の中にあるで。覚えときや!」

という「他者に『覚えておく』という努力を必要とさせる」解決方法を取るのでなく

『〇〇ファイル』は『☓☓フォルダ』の中以外には存在しえないという「ファイル構造」を作って解決しようとします。

「2020年8月27日に撮影した〇〇さんの写真データ」は

「写真」フォルダの中の

「利用者写真」フォルダの中の

「2020年」フォルダの中の

「8月」フォルダの中以外には存在し得ない。

みたいな感じです。

他部署職員と僕の共通の思い

「仕組み」で解決していくというのは、僕がとても大事だと思っていることです。

けど、今回のグループワークで

「僕以外の複数人の職員も同じ思いを持っている」

ことがわかりました。

 

「データをすぐに見つけ出す」ための「仕組み」

「情報共有を円滑に行う」ための「仕組み」

「無駄なチェックをなくす」ための「仕組み」

「職員の健康管理を正確に実施する」ための「仕組み」(コロナ禍ですから特に)

などなど。

具体的な事柄に対する「仕組み」の必要性までは話ができました。

 

「仕組み」で無駄をなくす。

そして「時間」を生み出す。

そして、生み出された「時間」を「利用者さんのケア」に当てる。

結果、「利用者さんが、本当にここに入所してよかったと思える施設」「自分の親に、安心して入所してもらえるような施設」になっていく。

 

このように他部署の職員と共通認識を持てたことは、この研修の収穫だと思います。


<前後の記事へ移動>


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。