• 介護業務の裏で発生する無駄な仕事をとことん改善するための実践を発信しています

こんにちは。介護士のyooshです。

【却下された業務改善案1】

『よー却下されるなー』

これまで職場で、業務改善のための提案をいくつかしてきました。

けど、その中には却下された提案もあります。

てゆうか、結構却下されてます。

先日、他の職員に

『よー提案するけど、よー却下されるなー』

と言われました(+o+)

全然いいんです。

提案はそのまま受け入れられる必要はないですし、むしろ他の職員のアイデアも加わって、より良いものになる方が望ましいと思っています。

また、提案自体が100%却下されるというのも『あり』です。

課題に対して、何の解決策にもならない提案は単なる自己満足になってしまいます。

そもそも『課題自体が間違ってる』なんて場合もあります。

課題を間違うと、頑張って実行したところで、得られる結果はとても残念なものになります。

利用者さんの持ち物を紛失しないために

こないだもひとつ提案が却下されました。

何を課題と考えて、どうやって解決したいと提案したのか??

ざっくり書くと、

『洗濯された衣類の所有者特定作業に(無駄に)時間がかかっているので』(課題)

『その時間を短縮するために、各利用者さんの洗濯物ごとに名札をつけませんか?』(提案)

という提案です。

う~ん、わかりにくいですね(゜-゜)

 

もう少し詳細に書きます。

まず前提として、僕は高齢者施設の中でも『ショートステイ』という部署で働いています。

ショートステイでは、利用者さんがコロコロと替わります。

コロコロと替わるので『別々の利用者さんの所有物が混ざる』と困ります。

『Aさんの所有物をBさんが持って帰ってしまう』という事態が発生するからです。

特養だと、各利用者の所有物が混ざったとしても名前の記載さえあれば、『いずれは』所有者に戻ってくると思います。

けど、先にも書いたように、ショートステイだと利用者さんの入れ替わりが激しいのです。

なので『いずれは戻ってくる』では困ります。

結果、利用者さんごとに、結構きっちり管理することになります。

 

特に衣類、タオルについては注意が必要です。

それは入浴の際に、脱衣所で衣類、タオルが他の利用者さんの物と混ざる可能性が高いからです。

(他の所有物に関しては、居室から持ち出すことがほとんどないので、混ざる可能性は低めです)

ちなみに衣類は、シャツ、ズボン、肌着、パッチ、靴下が基本ですね。

高齢者は夏だろうが、冬だろうがパッチ履いてます。

冬はパッチ2枚とか、ザラですね。

 

で、うちの職場での入浴の流れ(特に衣類等の管理について)は以下のような感じです。

  1. お風呂担当職員が、利用者さんが脱衣所で脱いだ衣類と使用したタオルを洗濯ネットに入れる(1人の利用者につき、1枚の洗濯ネット)
  2. お風呂担当職員が、洗濯ネットを洗濯場に持っていく(洗濯ネットによって、各利用者さんの衣類等が1人分ずつ完全に分けられている状態)
  3. 洗濯専門のスタッフが、洗濯ネットごとに分けて洗濯、乾燥する(絶対に混ざらないように洗って乾燥)
  4. 洗濯専門のスタッフが、衣類を1枚1枚きれいにたたんで洗濯ネットに戻す(絶対混ざらないように洗濯ネットに戻す)
  5. 洗濯専門のスタッフが、出来上がった洗濯物(まだ洗濯ネットに入っている状態)をショートステイのユニットまで持ってくる
  6. ショートステイの職員が、出来上がった洗濯物の所有者を確認する
  7. ショートステイの職員が、洗濯物を所有者に返却

こんな感じです。

この方法で、利用者さんの衣類やタオルが混ざらないようにしています。

何が課題か?

で、今回の提案で何を課題と考えて、解決したいと思ったのかというと

6.の『ショートステイの職員が、出来上がった洗濯物の所有者を確認する』という部分です。

この確認作業ですが、もう少し分解して書くとこんな感じです。

  1. 洗濯ネットを開ける
  2. 洗濯物をテキトーに1つ出してみる
  3. その洗濯物に記載されている名前を確認する
  4. 名前の記載がない場合、また別の洗濯物をテキトーに出してみる
  5. その洗濯物に記載されている名前を確認する
  6. 名前が確認出来たら、たたんで洗濯ネットに戻す
  7. 洗濯ネットから洗濯物を出して、利用者さんに返却する

です。

 

7.の『洗濯ネットから洗濯物を出して、利用者さんに返却する』以外は時間のムダだなあと思います。

洗濯物を取り出して、洗濯物を開いて、名前を確認して、また畳むって。

めちゃクチャ効率悪いと思うんですよね。

 

僕の提案のように『洗濯ネットごとに名札をつけ』れば解決しそうじゃないですかね??

洗濯ネットに、例えば『ショートステイAさん』と書かれた名札(ラミネートもされていて水気にも強い)を入れる。

洗濯場から返却される時も、洗濯ネットにはきれいに仕上がった洗濯物と一緒に名札が入っている。

そうしたら、

  1. 洗濯ネットを開ける
  2. 洗濯物をテキトーに1つ出してみる
  3. 名前を確認する
  4. 名前の記載がない場合、また別の洗濯物をテキトーに出してみる
  5. 名前を確認する
  6. 名前が確認出来たら、たたんで洗濯ネットに戻す

までの工程が全て不要になると思うんです。

だって、名札を見ただけで誰の所有物かわかりますからね。

却下された理由

じゃあ、何故却下されたのか?

理由は

  • 洗濯ネットに入っている洗濯物が、本当に全部その人のものかわからない
  • そもそも1日に返却される洗濯物の数はそんなに多くないから、洗濯ネットを開けて洗濯物の所有者を確認することは、大した手間ではない

という2点でした。

1つ目の理由(課題)については、僕の提案を実行することで新たに生まれる課題ではありません。

この課題をクリアするためには

『洗濯ネットに入っている衣類、タオルを全部出して、1枚残らず名前を確認する』

ことが必要です。

 

けど、現状ではそれはやっていません。

先にも書いた通り、

『洗濯ネットからテキトーに1つ取り出して名前を確認する』

ことにとどまっています。

 

なので

『洗濯ネットに入っている洗濯物が、本当に全部その人のものかわからない』

というリスクは、僕の提案を実行しようが、実行しまいが変わりません。

 

2つ目の理由(そもそも返却される洗濯物の数が多くない)ですが、僕の考えでは

『洗濯物が少なかろうが、やらなくていいことをわざわざやる必要なくねー?』

です。

毎日大体3〜10個くらいの洗濯物が、洗濯専門のスタッフから返却されます。

洗濯ネット1つにつき、現状の確認作業だと1分は余裕でかかると思います。

洗濯ネットを開ける。

洗濯物を取り出す。

名前を確認する。

洗濯物を畳む。

洗濯物を戻す。

洗濯ネットを閉める。

次の洗濯ネットを開ける、、、、((+_+))

苦しい、、、

 

大したことない時間?とは言え、やる必要がないことを思えば、結構な時間だと思います。

『提案』は『自分以外の誰か』にするものだと意識する

と、僕は考えたのですが、結局提案を通すことはできませんでした。

合理的に考えれば、今回の提案に関しては、通る提案だったんじゃないかと思います。

 

けど、通らなかったんですよね。

 

提案が『合理的である』だけでは、提案は通らないんですね。

 

『提案』は『自分以外の誰か』にするものである以上、相手の『感情』とか『体調』とか『その時の思考のクリアさ』などの、僕にはどうしようもない要素も提案の成否を分けます。

僕はそのことを意識しないまま、自分勝手に提案を『投げつけていた』んだと思います。

 

この時、僕は提案した職員は疲れ切った状態だったと思います。

この職員は、夜勤明けで帰宅した後、数時間後にはまた会議のために出勤。

1時間半の会議を終えた後に、僕が提案した感じです。

ひどいタイミングですよね。

 

この職員には申し訳ないことをしました。

それに、自分の提案を最善のタイミングで提案できなかったことも

『やっちまったなー』

という感じです。

 

まあ、仕方ないので次のチャンスを狙ってみようと思います。


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