• 介護業務の裏で発生する無駄な仕事をとことん改善するための実践を発信しています

こんにちは。介護士のyooshです。

【不要な業務の追加を阻止】

入浴介助の職員に偏りあり!

先日、僕が所属する部署の会議がありました。

その会議には正規職員のみが参加していて、派遣職員は参加していません。

そこで、『正規職員Aさん』からこんな意見が出ました。

 

『入浴介助を行くのが派遣職員に偏っているので、その偏りを修正した方がよいのではないか?』

そのための方法として

『入浴介助用のシフトを作ってはどうか?』

という方法が提示されました。

 

確かに、入浴介助を行う職員には偏りが出ます。

 

介護施設の勤務形態って『早出』『日勤』『遅出』『夜勤』といった具合に分かれていることが多いんじゃないかと思います。

もちろん、施設によって細かい違いはあると思いますが、まあだいたいこんなもんじゃないかと思います。

 

で、うちの職場では『日勤』はリーダー業務を伴うので、正規職員がやります。

(『日勤』が何人かいる日は、もちろん派遣の職員が『日勤』に含まれることもあります)

 

加えて、うちの職場では『夜勤』は正規職員しかできないことになっています。

 

そうすると、必然的に『早出』『遅出』に派遣の職員が偏るわけです。

で、入浴介助は基本的に『早出』『遅出』が行うことになっています。

結果、派遣職員が入浴介助に入ることが圧倒的に多くなります。

 

で、『派遣職員ばかりが入浴介助に行ってるのって不公平だよね?』というのが、『正規職員Aさん』が指摘した内容です。

それは本当に解決すべき問題か?

入浴介助が派遣職員に偏っているのは事実です。

僕も前から、そのことについては多少気になっていました。

なので、この会議よりずっと前に、よく入浴介助に当たる派遣職員数人に質問したことがあります。

『風呂介助めっちゃ多いですけど、しんどくないですか??』と。

そしたら、全員

『別に、大丈夫っすね』

とか

『フロアより、風呂の方が気楽かも』

とか

『時間経つの早く感じるし、結構好きかも』

でした。

とりあえず、ネガティブな意見はなかったんですよね。

むしろポジティブなわけです。

 

なので、今回の会議で、正規職員から問題の指摘と解決策が提案された時に、

『それって本当に解決すべき問題なのか??』というのが僕が最初に思ったことです。

だって、実際に入浴介助に当たっている派遣職員は

『入浴介助を行う職員に偏りがあることを、ネガティブにはとらえていない』わけですから。

 

派遣職員への入浴介助へのインタビューは、僕が雑談の中で個人的に行ったものです。

もちろん、インタビュー結果をわざわざ誰かに伝えるなんてこともしてませんでした。

なので、この会議の時点で、『正規職員Aさん』が、インタビュー結果について知るはずがありません。

だから、『正規職員Aさん』は

『派遣職員は、風呂介助を毎回行っていることに対して、きっとイヤだと思っているだろう』

という『推測』のもと、解決が必要と判断して意見を出したのだと思います。

(実際風呂介助って、暑いし、喉乾くし、汗かくし、着替えなあかんし、濡れるし、、、ですけど)

事実ベースで考える

といういことで『きっと派遣職員は風呂介助が多いこと事をイヤだと思っているだろう』という『推測』に基づいて問題が解決される可能性が出てきました。

 

『推測でしかない課題の解決』のために『入浴介助用のシフト』を作るという無駄な作業がONされてしまう、、、

もし、この作業を自分がやらないにしても、誰かがこのどうでもいい作業をしなければならない、、、

どうでもいい作業をやることで、本来やるべきことが遅れる、、、

また勤務時間が無駄にのびる、、、

大切な時間が奪われる、、、

 

これは業務効率の観点から『ヤバい』と思って意見を述べさせてもらいました。

 

こんな感じです。

  • 以前派遣職員にインタビューをしたことがある
  • インタビューでは、派遣職員は入浴介助の多さにネガティブな印象をもっていない
  • なので、『不公平を修正しよう』という観点で、この問題をとらえて解決しようとするのであれば、そもそも解決する必要がないと思う
  • もし、派遣職員に大幅な変更とかがあって、問題が顕在化するのであれば、その時もう一度考えればいい
  • たまに派遣職員が『しんどいので、今日は替わってほしい』言って来たら、その時は『いいよー』で替わってあげるぐらいでいい(シフトなんてわざわざ作らなくていい)

 

僕はたまたまですが、事前に派遣職員が思っていることを知っていました。

なので、今回の『正規職員Aさん』の意見に対して、事実ベースで反対することができました。

 

もし、僕が派遣職員にインタビューを行っていなければ、『正規職員Aさん』と同様の意見を持っていたと思います。

で、もしかしたら何の調査もせずに、『問題でないこと』を『問題だ』ととらえて、解決を図っていたかもしれません。

 

恐ろしいです。

こんなことをしていたら、時間などいくらあっても足りません。

 

事実ベースで物事をとらえて、『解決すべきか』『ほっといていいのか』をまず、きちんと判断する必要がありますね。

 

もし『ほっといていいこと』に注力しているようであれば、一旦やめて、『解決すべき』課題に目を向けたほうがよさそうです。

『ほっといていいこと』を100%解決しても、実際に得られる効果は極小かもしれません、、、

 

『解決すべきこと』を『解決しようとしているか』どうか、、、

本当に大切なことだと思います。


<前後の記事へ移動>


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。