• 介護業務の裏で発生する無駄な仕事をとことん改善するための実践を発信しています
  1. こんにちは。介護士のyooshです。

 

【職員の良いところを意図的に見つける取り組み】

『キラリ・ハット』カード

先日、職場で会議がありました。

そこで、施設内の新たな取り組みが始まったことを知らされました。

『職員の良いところを明文化する』

という取り組みです。

 

具体的には

『名刺大のカードに、自分以外の職員の良いところを書く』

ということをします。

で、このカードは『キラリ・ハット』という名前がつけられています。

 

他者の『長所』を意識的に発見することは、良いことだと思います。

『長所』を発見するのは困難?

他者の『長所』を見つける取り組みはとても素晴らしいことだと思います。

が、他者の『長所』を見つけるのって結構むずかしかったりします。

 

あくまで僕の感想に過ぎませんが、普段生きていると、他者の『短所』に強烈に引っ張られる気がします。

 

例えば初対面の人に対して

『目つき悪いわー』とか

『髪の毛ボサボサやわー』とか

『全然挨拶できひんやん』とか

『何でタメ口やねん』とか

『なんでそこに立つかなー。邪魔やなー』とか

そんな思いが一瞬で頭の中に生まれまくります。

 

逆に初対面の人の『長所』に引っ張られることって、超マレです。

『めっちゃきれいやわー』とか

『ええ声してるわー』とか

『手際がいいわー』とか

、、、マレです。

 

めっちゃ男前なやつが来ると

『かっこええわー』

ではなく『ムッ』と嫉妬に変わります。

他者の『良いところ』は自分の『嫉妬』の対象になります。

嫉妬の対象になったことで、その人は『僕にとってネガティブ(嫌悪の対象)』な人になります。

 

結局、『長所』『短所』のどちらを発見しても、基本的に初対面の人は、僕にとって『ネガティブ(嫌悪の対象)』となってしまいます。

 

そして、一度『ネガティブ(嫌悪の対象)』と認定すると、その人の『短所』を根こそぎ探し始めてしまいます。

これはほぼ無意識ですね。

『短所発見アンテナ』がビンビンになります。

 

で、結果的に初対面の人は、その次に会ったときにも『ネガティブ(嫌悪の対象)』な人として、僕に印象付けられています。

で、僕の周りには、僕にとって『ネガティブ(嫌悪の対象)』となる人であふれかえるわけです。

 

とまあ、こんなことを書くと『どんだけ性格悪いねん』と思われるかもしれません。

 

僕以外の人は、そんなことないんでしょうか?

他者の『長所』を認識、発信することの有益性

とはいえ、僕は他者の『長所』『得意』『強み』に目を向けるのも得意です。

というか、他者の『ポジティブ』な側面を認識すること、またそれを自分以外の人間に対して発信することが、(自分にとって)いかに有益であるかを経験的に知っています。

 

少なくとも3つは有益なポイントがあります。

  1. 他者の『得意』を自分の武器として使える
  2. 他者を『承認』することで、相手にお願いしやすくなる
  3. 他者の『長所』に目が行くようになって、不快感(ストレス)が減少する

です。

 

他者の『得意』を自分の武器として使える

例えば、僕は『企画』は好きです。

けど『スケジュール管理』は苦手、というかあまり積極的にやりたいとは思いません。

なので、僕一人で何かを企画しても、実行力という点では力不足です。

そんな時に『スケジュール管理が得意な人』がいれば、僕はめちゃくちゃ助かります。

 

けど、これも事前にその人の『得意』を知っておく必要があります。

なので、僕はその人の『得意』を積極的に聞くようにしています。

 

他者を『承認』することで、相手にお願いしやすくなる

僕は、他者の『ポジティブと思える言動』をできるだけ捉えるようにしています。

例えば、ほんの小さなアイデアなんかでも、『確かに実行したほうが良さそうな提案』が他者から出されると『それいいですね』『それやりましょう』といった具合に反応します。

で、実際にそのアイデアを実行したりします。

そうやって、他者をできる限り『承認』するようにしています。

 

そうすることで逆に

『自分が何か提案しやすくなる』

『頼み事をしやすくなる』

『何か注意しなければならない時に素直に聞いてもらいやすい』

というメリットが出てきます。

 

もし僕が普段から『お前のことなんて認めへんぞ!!』という態度を僕が取っていたら、いずれもうまくいきにくそうです。

提案や注意が理にかなっていても、その人は感情的に僕の提案や注意を受け入れにくくなると思います。

 

それはとても損なことです。

なので、僕は基本的に相手を『承認』します。

適当な感じで『ショーにんしまース』的になってはいけないので、『承認』のための材料を全力で探しに行きます。

 

他者の『長所』に目が行くようになって、不快感(ストレス)が減少する

そうやって他者の『長所』に意識的に目を向けるようにすると、実は『長所』は結構あったりします。

で、『ネガティブ(嫌悪の対象)』なポイントが相対的に減っていきます。

そして、その人への印象は『ポジティブ』なものに変わっていきます。

 

僕の中で、その人の印象が『ポジティブ』になると、僕のその人への『接し方』が『ポジティブ』になります。

僕の『接し方』が『ポジティブ』になると、その人の心境も『ポジティブ』になります。

そして、その人の僕に対する『接し方』も『ポジティブ』になります。

 

この状態ってお互いに超楽です。ストレスは減少し、happyなわけです。

 

なので、めちゃくちゃ意識的に他者の『長所』を見つけるようにしています。

でないと、↑で記載したように僕の周りには『僕にとってネガティブ(嫌悪の対象)』となる人で溢れかえってしまいます。

それは、恐ろしいことです。

『自閉症の人』の支援に学ぶ『長所』の大事さ

以前僕は自閉症の人の支援をしていました。

僕はこの時に他者の『長所』『得意』『強み』に着目することがいかに大切かということを学んだのだと思います。

 

自閉症の人を支援する時に『短所』『苦手』『弱み』を克服するような支援をしても、まあうまくいかないと思います。

 

けど、実際は『ネガティブ』な側面ばかりが目についてしまいます。

自傷行為、他害行為、破壊行動、終わらないこだわり行動、伝わらない、伝えてもらえない、、、、

色々あります。

 

けど、『ポジティブ』な側面を見つけることが支援する第一歩となりました。

例えば『色の認識がある』『形の認識がある』『数字の認識がある』とかです。

ほんの小さな事かもしれませんが、これらの『強み』があるだけで、いくらか支援が進みます。

これだけで、時間の認識がなさそうな自閉症の人に『時間の経過(見通し)』を伝えられる可能性が出てきます。

(具体的な方法は省略しますが)

 

なので、全力で『長所』『得意』『強み』を見つけに行きます。

というか、探すしかないんですよね。

一時的な取り組みで終わりませんように(祈)

『キラリ・ハット』の取り組みは本当に良いことだと思います。

 

僕のような人ばかりではないかもしれませんが、他者の『短所』に強烈に引っ張られる人はいると思います。

なので、めちゃくちゃ意識的に他者の『長所』を見つけに行く必要があります。

そして、それを発信して他者を『承認』したほうが、仕事は楽になると思います。

 

福祉現場って、超モチベーション高い人がいっぱいいる!!!とは思いません。はっきり言って。

 

なので、介護業務とか、介護現場に簡単に見切りをつけられる人が多いと思います。

それが良いとか悪いとかではなく、事実そういうもんだと思います。

 

けど、介護現場は人手不足です。

モチベーションが高くない人もうまく巻き込んで行かないと、採用コスト、教育コストばかりがかさみます。

はっきり言って無駄なコストです。

 

なので、『長所の発見』『長所の発信』『その人に対する承認』でもってうまーくまわして行くのもひとつの手だと思います。

 

他者の『長所』の発見と発信が『取り組み』でなく、『超自然に』できるようになると、介護の現場も結構働きやすくなるのではないかと思います。

働きやすくなれば、職員の流出もなくなり、採用コスト、教育コストも削減できて良いと思います。

 

今回の取り組みが一時的なもので終わりませんように(祈)


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