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こんにちは。介護士のyooshです。

 

【カメラは近くにあったほうが良い】

行動の強化

今回の話は『行動の強化』の話です。

 

正の強化(Positive reinforcement)は、好ましい事象・刺激が行動の結果として提示され、それによって、その行動が増加する場合に起こる

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

うーん(゜_゜)

若干わかりにくいですが

『何か行動して良いことがあったら、その次もその行動って起こりやすいよねー』

ということです。

 

今回の話は、デジカメの管理場所についてです。

 

結論から言うと、

『デジカメは現場の近くで管理したほうがいいよね』

『近くにあることで、結果的に「写真を撮る」という行動が強化されるよね』

ということです。

 

『行動の強化』的に書くと

  1. 『写真撮りたい!』と思う
  2. 近くにデジカメがある
  3. すぐにデジカメを取りにいける
  4. 写真を撮りたいと思った時、『デジカメ近くやし取りに行きやすいわー』『すぐに写真が撮れたわー』をいう経験を得る(良い結果
  5. 次に『写真を撮りたい!』と思ったら、またすぐに『デジカメを取りに行って』『写真を撮る』ようになる(強化されている

 

もし、デジカメが近くにないと

  1. 『写真撮りたい!』と思う
  2. 遠くにデジカメがある
  3. デジカメを取りに行くのに時間がかかる
  4. 写真を撮りたいと思っても、『デジカメ取りに行くのめちゃくちゃメンドクセー』『すぐに写真を撮れなかったー』という経験を得る(悪い結果
  5. 次に『写真を撮りたい!』と思っても、『取りに行くのメンドクセー』『写真なんか撮らなくていいっか』となり、『写真を撮る』という行動が起こりにくくなる(強化されない

 

もちろん、『近くにデジカメがある』というだけで、100%『写真を撮る』行動が発生するとは思いません。

けど、15秒で取りにいける場所にデジカメが管理されているのと、5分かかる場所に管理されているのとでは、雲泥の差があると思います。

 

5分現場を離れるためには、利用者さんの見守りのために、他の職員を呼んで来なければなりません。

これも、『デジカメを取りに行って』『写真を撮る』という行動を阻害する大きな要因になります。

カメラの管理

うちの施設には、3台のデジカメがあります。

その全ては、1階にある事務所のデスクに鍵をかけて保管されています。

 

うちの施設は4階建てで、

1階には『デイサービス』と『ショートステイ』

2階には『特別養護老人ホーム』

3階にも『特別養護老人ホーム』

4階には『ケアハウス』

といった感じになっています。

 

2階、3階、4階にはデジカメがありません。

『写真を撮るぞ!』という意思、いらなくない??

うちの施設では、施設内の掲示板に季節ごと、イベントごとの写真が飾られます。

また、Webサイトにはブログを掲載しています。

 

掲示板の写真は、面会に来られた家族さんや、利用者さん本人も結構楽しんで見ています。

ブログは、写真を掲載することで、より雰囲気が伝わりやすいものになります。

 

なので、結構な量の写真が必要なんです。

 

となると、事あるごとに『(自分で)写真を撮る』もしくは『(誰かに)写真を撮ってもらっておく』ことが必要になります。

つまり、職員全員が『写真を撮る』という行動を求められるわけです。

 

けど、結構メンドクセーわけです。

だって『デジカメが遠くにある』から。

(もちろんそれが唯一の原因ではありませんが、、、)

 

5分かかる場所にデジカメを取りに行くなんて、決死の覚悟?が必要です。

 

僕なら取りに行きたくない。

おそらく、殆どの人がメンドクセーと思うんじゃないかと思います。

 

『写真を撮る』というのは、職員全員が求められている行動であるにも関わらず、おそらく殆どの人にとって『積極的にはやりたくない』行動になっているわけです。

『写真を撮る』には『メンドクセー』を押し殺して、『デジカメを取りに行く』という強い意志が必要です。

けど、そんな意志はすぐに消えてなくなるわけです。

 

そんな意志でなく、『仕組み』に頼ったほうが良いと思います。

デジカメ、現場近くで管理しません??

ということで、1つ提案されてもらいました。

 

こんな感じです。

  • 『デジカメが近くにない』という事実が『写真を撮る』という行動を阻害している
  • 『デイサービス』『ショートステイ』は1階にあるので、デジカメを取りに行きやすい
  • 結果、かなり頻繁に写真を撮っている
  • 2階、3階の特養や、4階のケアホームは近くにカメラが近くないので、写真撮影の機会を逃しがちになっている
  • なので、各階にデジカメを分散して管理するほうが良いと思う

です。

 

結果、この話題は施設の上級職員が出席する会議の議題として挙げられることになりました。

 

改善のスピード感はないです。

が、何も変化が期待できないのとは全然違います。

写真撮影に努力なんていらない

僕は、できる限り職員の『努力』を期待せず、『仕組み』で行動の改善を促すことを目指します。

 

『努力』なんて、他者に求めても期待値は低いと思います。

もちろん『自分自身の努力』に対する期待値も低いわけです。

 

そしたら『仕組み』でなんとかカバーする必要があります。

 

たかが『写真を撮る』という行動に、他者の『努力』を求めても、期待する結果(写真がふんだんに撮られている)なんて得られないでしょう。

なので『近くにデジカメがある』という『仕組み』を利用するわけです。

 

もちろん、『近くにデジカメがない』ということだけが、『写真を撮る』という行動の阻害要因ではないと思います。

『デスクに鍵をかけて保管されている』とか

『利用者さんの見守りのために、他の職員を呼んでこないといけない』とか

『デジカメという機器を扱うのに不安がある(どのボタン押したらどうなるの??)』とか

色々あると思います。

 

けど、今回まず1つの阻害要因(デジカメの管理場所が遠い)を取り除くための『仕組み』を提案しました。

 

今後、その仕組みが実際に運用されたとしたら、その結果職員の行動がどのように変容するか楽しみです。

(まあ、その前に会議で賛成されればの話ですが、、、)


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